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バイクの積載性について考えてみる

Feb 22, 2017

はいどうも、よっしーです。
バイクに乗るうえでどうしても避けられないのが、運べる荷物が少ないという問題です。バイク自体に積載スペースがある車種もありますが、基本的には荷物を運ぶためにシートバッグを装着したりリュックを背負ったりする必要があります。今回はバイクの積載性について考えてみたいと思います。

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バイクで荷物を運ぶための方法

車と違って小回りがきく分、当たり前ですが運べる荷物の量にも限りがあります。
そんなバイクで荷物を運ぶ方法としては、次のようなものが挙げられると思います。
簡単に長所/短所も書いてみます。

長所 短所
リュック・ボディバッグ 車体のシルエットを変えない 体が疲れる
シート下 追加のパーツが不要 容量が極限に小さい
ネット 低価格で手軽 あまり多くは積めない
タンクバッグ 多くのタイプのバイクに対応 お腹あたりが邪魔
シートバッグ 容量が大きい 積載バランスが難しい
サイドバッグ 容量が大きい 車幅が広がる
トップケース ハードで大容量 ステーが必要
パニアケース スライダーにもなる ステーが必要
サイドカー 圧倒的大容量 導入コストが高い

ただし、これらの方法が全てのタイプのバイクで実践できるわけではありません。

僕が乗ってきたバイクはネイキッドとSSなので、その両者で取り入れていた積載方法について書いていきます。

リュック・ボディバッグ

リュックやボディバッグを使用する際のメリットとしては、やはりバイク自体に追加で何かを装着するわけではないので、車輌そのもののシルエットをキープすることができます。特にSSはお尻の鋭さがかっこよさの象徴と言っても過言ではないので、個人的にはあまりシートバッグやタンクバッグをつけることは避けたいと考えています。

バイクのシルエットはキープできますが、荷物を背負うのは自分自身なので、当たり前ですが荷物の重さがダイレクトに自分に乗ってきます。その分、疲労もたまりますし、走行中の乗車姿勢、運転の諸動作にも影響を与えることもあります。

リュック・ボディバッグを使用するということは、見た目と機能性のどちらを重視するのかという点がシビアに問われる選択だと言えそうです。

近場をふらっと走る程度であれば小さめのショルダーバッグを使用することで見た目も機能的にも問題はなさそうですが、問題は長距離を走るとなったときです。
僕自身、最近は2泊までであればボブルビーに全部詰め込んでツーリングに行っています。帰りは肩がかなり痛くなりますが、まあ、最終的には慣れですよね(笑)

ネット

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装着方法

爪を引っ掛ける場所が4箇所あれば、基本的にどんなバイクでも使用可能な積載方法かと思います。
しかし、2箇所はタンデムステップでなんとかなるにしても、あと2箇所って意外と無いものです。
そんなときは、ナンバープレートを留めているボルトを荷掛けフックに出来るパーツが各社から出ているので、それを使いましょう。

実際VTR250では、荷掛け用のフックと、ナンバープレート部分の荷掛けフックとでネットを装着していました。

最近タナックスからまた新しいプレートフック?が出てますね。良さそうです。。。

積載容量

では実際にどれくらいの荷物が運べるのでしょうか。

ネットさえ大きければその分たくさん積めるかと思いきや、そうではありません。
ネットの場合はどうしても上へ上へと積んでいくことになるため、積みすぎるとカーブを走ったときに遠心力で崩れてしまいます。
そういう意味で、あまり重たい物は運ぶことが出来ません。
しかし、小さいものだとネットの網目から落ちてしまいます。

つまり、ネットで運べるものというは、小さすぎず、重すぎない という結構難しい条件になります。

となると、運べるものはせいぜい レインコート適量の生活用品を入れたレジ袋 くらいでしょうか。

その他

ただし、うまく積めば1泊2日のキャンツーに行けるポテンシャルも秘めています。(※別途リュックなどで容量を足す必要がありますが)

タンクバッグ

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装着方法

タンクバッグはその名の通りタンクに付けるバッグです。
その装着方法としては、タンクの材質によって マグネット または 吸盤 での装着となります。
バッグによっては先端のみ交換可能となっていて、そこさえ交換すればどんな材質のタンクにも装着することが出来ます。
ただ、確認は取れていませんがマットブラックなどの材質だと、マグネットも吸盤も使用できないような気がします。

ご自身のバイクに装着できるかどうかは、店頭で試着させてもらいましょう。

積載能力

様々な容量のタンクバッグが販売されているため、その容量によって異なりますが、宿泊場所がある1泊2日のツーリングであれば、着替えなどの必要なものは十分積めます。
また、他の積載方法には無い、タンクバッグにのみ存在する特性として、 ナビにもなる ということです。
正確には、非常に見やすい位置に地図を置くことが出来るので、信号待ちなどで止まっているときに地図を確認しながらツーリングすることが出来ます。
また、携帯やスマホを入れる場所もあったりするので、そういったもににすぐアクセスできるという点は、タンクバッグにのみ存在する強みです。

一方で、その特性上、自分とハンドルの間のスペースに装着するわけですから、どうしても運転中に邪魔になってしまう場合があります。特に最近流行りのストリートファイター系のバイクはハンドル高が低めになっていることもあり、余計邪魔になってしまう可能性があります。
また、タンクバッグによっては容量が可変式で、バッグを上方向に伸ばすことで容量アップ出来るものがあります。
たしかにそれで容量はアップしますが、その分邪魔にもなりますし、バランスも悪くなります。

ということで、タンクバッグで運べる適度な荷物としては、 マップ・1泊2日の旅行に耐えうる着替えや生活用品 くらいです。

その他

タンクバッグをマグネットで装着する場合、吸盤で装着する場合と違って、装着中にタンクとの接地部がズレる場合があります。
その際、タンクに傷をつけてしまうことになるので、マグネットで装着する場合には注意が必要です。

シートバッグ

装着方法

シートバッグもネットと同様に最低でも4箇所の荷掛けフックが必要になります。
しかしネットとは違い、バッグ自体も大きいですし、なにより積載容量が大きいためシッカリとしたフックが必要です。

欲を言うと、バッグの四隅を固定する4箇所の他に、バッグ全体を 後ろ方向へ引っ張る ために更に1〜2箇所のフックがあると、より安定させることが出来ます。

この 後ろ方向へ引っ張る 理由ですが、下図のように、バイクの形状上、シートバッグを固定するベルトはバイクの外側方向へ引っ張ることになります。
こうなると左右の動きには強くなりますが、前後の動きには弱くなります。

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すると、走っているとじわじわと前にズレてきて、自分のお尻でバッグを後ろに押しやりながら走るという、つらい状況になります。

これを防ぐために、4箇所の固定とは別に、できればバッグ全体を後ろへ引っ張りたいわけです。

それを踏まえて実際の積載の様子を見てみます。
まずはVTR250の場合。

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VTR250には中途半端なところに非常にしっかりとしたフックがあります。
なので必須の4箇所としては、タンデムステップとそのフックとなります。
そしで、バッグ全体を後ろ方向へ引っ張るために、ナンバープレート部分の追加フックを使用しています。

続いてCBR1000RRの場合。

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CBR1000RRにはフックと呼べるものはタンデムステップくらいしか無いため、必須の4箇所すら危ういです。
が、SC59のCBR1000RRであれば、テールカウルから伸びるナンバーステー(?)が結構シッカリとしているので、ここを利用します。
そして、VTR250同様に、バッグを後ろに引っ張るためにナンバープレートの追加フックを使用します。

CBR1000RRに乗り換えたときはシートバッグの装着について不安がありましたが、この方法であればシッカリと固定することが出来ました。

ちなみに上記の装着方法は容量の大きいタイプのシートバッグの場合です。
シートバッグには容量の小さい物もあり、シートに巻きつける(シート下にベルトを回して固定する)方法で簡単に装着できるタイプの物もあります。

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積載容量

今回書いている中では一番積載容量があるのがシートバッグです。
先程から写真で出ているタナックスのフィールドシートバッグでは、中に テント・鍋・バーナー・ボンベ・折りたたみ椅子・着替え(1週間分) は入れることが出来ます。
さらにバッグ自体にDフックがついているため、それを使用してバッグの上に寝袋やレインコートなどを固定することができるので、非常にたくさんの荷物を積むことが出来ます。

ただし、積める荷物が多くなる分、重たくもなります。
重たくなると、どうしてもバッグ固定用のベルトが走行中に緩みます。
大きいシートバッグを使用する際は、休憩などでバイクを降りた際に固定ベルトの様子を確認し、緩んでいればその都度締め直すなど、定期的に荷物の状態を確認したほうが良いです。

まとめ

バイクが好きな人は、バイクでどこへでも行きたい・行けると感じていると思います。
遠くへ行くためには、それなりの荷物も必要になってきます。
でも自分のバイクには積載能力がないし….と思っている人も多いと思います。
今回は僕の経験上ネイキッドとSSで取り入れられる積載方法にはなっていますが、その他のタイプのバイクでも、想像している以上にたくさんの荷物を運ぶことが出来ると思います。

あと、積載の基本は
重たい・大きいものを下に、軽い・小さいものを上に
です。これを意識するだけで積載能力はアップします。

今回はバイクに装着するタイプの積載方法と、自らに荷物を背負う方法を書きましたが、正直どちらにもメリット・デメリットはあります。
走る距離、目的、天候など、その時々によって積載方法を変えられるように色々な積載グッズを用意しておくといいかもしれません。

おまけ

こんな積載方法も可能です。そう、SC59 CBR1000RRならね。

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